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【FP監修】終活で持ち家や不動産の整理を考える時の4つの観点

監修者氏名 水上克朗(みずかみかつろう)
保有資格 CFP(日本FP協会認定)、1級ファイナンシャルプランニング技能士
所属 ファイナンシャルプランナー水上克朗事務所
監修日 2023年01月19日

終活をする中で、家や土地などの整理はご自分を含め家族にとっても大事な問題です。不動産は単純に分けることが難しくトラブルになりがちですが、残りの人生を穏やかに過ごすために円満に整理する方法をご紹介します。

家の終活は誰のためにするもの?

近年の少子高齢化や価値観の多様化に伴い、人生の最期について早くから考え、準備をする「終活」が広がりを見せています。
具体的には、身の回りの整理、財産の相続を円滑に進めるための計画、葬儀や墓の準備などが行われています。
「家族に迷惑をかけたくない」「いざという時に家族が困らないようにしたい」など、遺された家族に精神面・金銭面での負担をかけたくないという気持ちから終活を考え始める人が多いようです。
最近では終活のための書籍やWEBサイトなどもあり、具体的な行動を始めていらっしゃる方も少なくないようですが、終活とは、老後を健やかに暮らすための準備でもあります。
後半の人生を楽しみ、自分が望むように人生を締めくくるために元気なうちから準備をすることが「終活」の真の目的なのです。
誰もが持つ老後の不安を解消し、限られた時間をポジティブに生きる、より良い老後を過ごすための「終活」をしましょう。

終活の中でも、難易度が高いのが「家」です。不動産は価格が変動する可能性が高い、また単純に分けることが難しいからです。
「終活」で被相続人が住んでいた自宅を整理する方法が決まっていないまま亡くなると、相続人同士が揉める可能性があります。また、空き家となった場合、建物が劣化し資産価値が下がる一方、不法投棄や不法侵入、手入れを怠ることによりご近所と揉め事が発生する可能性も出てきます。犯罪に巻き込まれる危険性もないとは言えません。
生前に「終活」として家などの不動産をどうするのか家族と話し合っておく必要があるでしょう。

ただし、「家の終活」は相続人が揉めたり空き家になって不動産の扱いに困ったりしないためだけにするのではありません。
もちろんそれも重要ですが、家族のためだけではなく、ご自分の残りの人生をより豊かにするために「家の終活」を行うべきでしょう。

家などの不動産は死後に遺族が整理するのが一般的でしたが、「老後をいかに健やかに暮らすかという人生設計のために整理しておく」という方向もスタンダードになりつつあります。

老後の人生を豊かにするために、生前に家や土地などの不動産を整理する方法をご紹介しましょう。

家の終活方法とは?

「終活」で不動産を整理する一般的な方法である「売却」「賃貸活用」「生前贈与」「遺言」についてそれぞれのメリット・デメリットをご紹介します。相続人が揉めたり、家の扱いに手を焼いたりしないためだけではなく、ご自身が安心してこれからの老後人生を過ごすためにはどれが最適なのかをお考えください。

❶家を売却する<現金化して老後資金にできる>

(1)単純売却

自宅などの不動産を売却して現金化する方法です。資産価値が低下する前に行う方が良いでしょう。売却後に子どもと同居する、老人ホームなど高齢者向け施設に入所するなどの場合に向いています。

■メリット

・現金化するので老後資金として使うことができる
・不動産を相続するよりも複数の相続人による分配がスムーズに進みトラブルになりにくい
・不動産の維持費や固定資産税がかからなくなる

■デメリット

・現在住んでいる自宅を売却する場合、子どもの家で同居するなど、住む場所を事前に確保する必要がある
・希望売却価格より高く売れなかった場合は、必要な資金を確保できない場合もある

次に単純に家を売却するだけではない「リースバック」という方法を紹介します。

(2)リースバック

自宅などの不動産を売却して現金化する方法ですが、賃貸という形で元の家に住み続けることができます。売却後に子どもと同居できない、老後資金は必要だが愛着のある自宅に住み続けたいなどの場合に向いています。老後資金の確保・住み慣れた家への居住という両方を実現できます。

■メリット

・現金化するので老後資金として使うことができる
・不動産を相続するよりも複数の相続人による分配が円滑に進みトラブルになりにくい
・固定資産税がかからなくなる
・住環境を変えず住み慣れた家で生活ができる

■デメリット

・賃貸になるので家賃を払い続ける必要がある
・希望売却価格より高く売れなかった場合は、必要な資金を確保できない場合もある

❷賃貸活用する<賃貸収入を老後資金にできる>

所有している不動産を貸し出して収入を得るというパターンもあります。自宅しか不動産がない場合は難しいでしょう。

■メリット

・定期的な収入を得ることができるので老後資金の足しになる

■デメリット

・利便性が悪い場所などニーズが低い場所の物件は賃料を低く設定せざるを得ず賃貸活用は難しい
・修繕費や維持管理費などのランニングコストがかかる

❸家を生前贈与する<税金対策ができる場合も>

被相続人が生きているうちに、不動産を相続人に贈与しておく方法です。老後資金に心配がなく、贈与する側が相手を選ぶことができるので、その人に確実に不動産を受け継いでもらいたい場合に適しています。

■メリット

・不動産を受け継ぐ人を被相続人が直接指定するので、確実に不動産を渡すことができる
・生前に相続人と話し合うため、揉めたりトラブルになることが少ない
・生前贈与することで相続財産が減るため、不動産を相続した場合にかかる相続税の課税額を減らすことができる

■デメリット

・相続人に不動産所得税と相続時よりも高い税率の登録免許税がかかる

➍不動産について遺言書を作成する

物件を売却しない場合や生前贈与をしない場合は、トラブルを防ぐためにも生前に家族と話し合って遺言の内容を決めることが重要です。

■メリット

・相続人同士が揉めることなく相続手続きができる

■デメリット

・不動産を遺産として相続した場合は相続税の課税額を減らすことができない

なお、相続税については非常にわかりづらいため、相続にくわしい税理士や弁護士、金融機関などに相談するとよいでしょう。

家の終活で老後資金を得る

ご家族への配慮も大切ではありますが、最も大切なことは「これからの人生をよりよく生きること」です。老後生活の不安を解消し、いきいきとした生活を送ることこそが「終活」の真の目的です。そのためには老後資金を確保しておくことが重要です。一方、家の生前整理には、煩雑な手続きが多く、自分だけでやるにはわからない点も多いかもしれません。そんな時は金融と不動産の両方に強い会社に相談するのがおすすめです。

セゾンファンデックスは、シニアのお金の悩みに寄り添い、金融業と不動産業で培ったノウハウでお金の悩みを解決し、暮らしに安心を届けることを使命としています。
老後に安心してゆとりのある生活をおくるため、セゾンのリースバックを活用してみてはいかがでしょうか。家の終活が気になっている方は、まずは一度ご相談ください。

●セゾンのリースバックとは?

リースバックとは、ご自宅を売却して現金化、売却後も住み続けることができるサービスです。住み慣れた自宅で生活しながら、まとまった資金を調達することが可能です。
セゾンのリースバックでは、お客様の大切なご自宅をセゾンファンデックスが買い取り、お客様は賃貸として退去せず住み続けていただけます。
セゾンファンデックスが買主となり、直接お客様のご自宅(不動産)を購入いたします。
調達した資金は、老後資金やローンの返済などさまざまな用途にご利用いただけます。

所有者がセゾンファンデックスとなるため、固定資産税の支払いがなくなります。
マンションの場合は管理費・修繕積立金の支払いもなくなります。
売却した自宅は、将来的に再度購入することも可能です。

家の相続が発生しないので遺産争いなどのトラブルを避けることができるのも大きなメリットです。

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