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不動産投資ローンを借り換えるタイミングは?メリット・デメリットのほか手続き方法を解説
目次
不動産投資ローンを契約して不動産投資をしている方の中には、借り換えを検討している方もいることでしょう。しかし、借り換えはタイミングを誤ると損をする可能性があるので注意してください。
この記事では、不動産投資ローンを借り換えるタイミングはいつなのか、借り換えるメリットとデメリット、借り換え手続きの方法などについて解説します。不動産投資ローンの借り換えを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
不動産投資ローンを借り換えるタイミングはいつ?
不動産投資ローンを借り換えるタイミングはいつでも良いというわけではありません。借り換えたタイミング次第では損をする可能性があるため、慎重にタイミングを判断することが大切です。
不動産投資ローンを借り換えるタイミングとして、以下の3つが挙げられます。
- 物件を購入してから10年以内
- 固定金利期間が終了するとき
- 収支のキャッシュフローのマイナスが続いているとき
それぞれのタイミングについて詳しく見ていきましょう。
物件を購入してから10年以内
不動産投資ローンの借り換えは返済期間の残りが長ければ長いほど良いとされており、一般的には物件を購入してから10年以内が1つの目安とされています。
その理由は、金利差がわずかな場合でも、返済期間が長ければ返済総額に大きな差が生じる可能性があるためです。返済期間が長いほど借り換えによって受けられる恩恵が大きくなるため、なるべく早い段階で借り換えを検討しましょう。
固定金利期間が終了するとき
不動産投資ローンの金利タイプの中には、選択型固定金利のように一定期間金利が固定されているタイプがあります。固定金利期間が終了した場合、金利タイプを再選択する必要があります。
固定金利期間の終了は1つの区切りとなるため、それに合わせて条件が優れている不動産投資ローンへの借り換えを検討する方も少なくありません。
固定金利の場合は金利の下落、変動金利の場合は金利の上昇のように、借入条件が現在よりも悪くなりそうな場合も借り換えのタイミングと言えるでしょう。
不動産投資ローンを借り換えるメリット
不動産投資ローンの借り換えが最適な選択肢とは限りません。自分にとって最適な選択肢かどうかを判断するためには、借り換えるメリット・デメリットの両方を把握して検討することが大切です。
不動産投資ローンを借り換えるメリットとして、以下の4つが挙げられます。
- キャッシュフローの改善が見込める
- 大手の金融機関に借り換えた場合取引実績から信用力が上がる
- 金利タイプを変更することで良い金利条件で借り換えできる
- 既存の借入先と金利交渉できる場合もある
それぞれのメリットを詳しく解説していきます。
キャッシュフローの改善が見込める
マイナスのキャッシュフローの場合、借り換えることによって改善が見込めます。例えば、金利が低い不動産投資ローンに借り換えることができれば1回あたりの返済額だけでなく返済総額を抑えられる、返済期間を長く設定できれば1回の返済額を抑えられます。
そうすれば、支出が減ることによって収支のバランスが良くなるため、キャッシュフローの改善につながるでしょう。
大手の金融機関に借り換えた場合取引実績から信用力が上がる
不動産投資ローンを借り換える際に中小の金融機関から大手の金融機関に借り換えた場合、取引実績から信用力が上がる可能性があります。
その理由は、大手は中小よりも審査が厳しいケースが多いためです。大手に借り換えができたということはそれだけ信用が高いということになるため、信用力が上がることによって今後他の借入でも有利になるでしょう。
金利タイプを変更することで良い金利条件で借り換えできる
借り換えでは金利タイプを変更できるので借り換えのタイミングで最適な金利タイプに切り替えることができます。例えば、金利の上昇が続いている場合は、変動金利を固定金利に変更することで金利上昇の影響を受けずに済みます。
また、金利の下落が続いている場合は、固定金利を変動金利に変更することでその恩恵を受けられるようになるのです。市場の金利状況に応じて最適な金利タイプを選択できるのが借り換えのメリットと言えるでしょう。
既存の借入先と金利交渉できる場合もある
借り換えを検討している旨を現在契約中の既存の借入先に伝えた場合、条件交渉できる可能性があります。例えば、金利が低い金融機関との借り換えを検討している場合は、金利交渉によって金利を下げられるかもしれません。
また、借り換えで返済期間を長くすることを検討している場合は、返済期間の見直しに応じてくれるかもしれないのです。借り換えは既存の借入先にとって利息による収入を失うことになります。他社に取られるくらいなら条件を見直したほうが良いという決断に至る場合も多く、借り換え検討は既存の契約に良い影響を及ぼす可能性があるでしょう。
不動産投資ローンを借り換えるデメリット
不動産投資ローンを借り換えるデメリットとして、以下の3つが挙げられます。
- 借り換える際に様々な手数料がかかる
- 借り換えには手続きが必要
- 既存の取引先と取引できなくなる可能性がある
それぞれのデメリットを詳しく説明していきます。
借り換える際に様々な手数料がかかる
不動産投資ローンの借り換えには、一括繰り上げ返済手数料、保証料、印紙代、登録免許税、司法書士報酬などの様々な手数料がかかります。
一括返済手数料とは、契約中の不動産投資ローンを前倒しで完済する場合にかかる手数料です。金融機関にとっては将来的に得られるはずの利息収入を一括返済で失うことになるため、このような手数料を設けているのが一般的です。
借り換えでは新規契約と同様、保証料や印紙代といった手数料が再度必要になります。借り換える際は手数料負担を考慮し、借り換えが得なのかどうかをよく考えてから申し込みましょう。
借り換えには手続きが必要
不動産投資ローンの借り換えは、簡単なものではありません。借り換え先との審査に進むために必要書類を準備する、審査に通った場合は既存の取引先との解約手続きに進むといったように時間と手間がかかります。
サラリーマン投資家のような兼業投資家の場合、手続きの時間を確保できず、借り換えがなかなか進まないということも多いので注意してください。
不動産投資ローンの借り換え手続き方法
不動産投資ローンの借り換え手続きを少しでも速やかに進めるためには、どのような流れで手続きを進めるのかを事前に把握しておくことが大切です。不動産投資ローンの借り換え手続きの流れは以下の通りです。
- 借り換えの恩恵があるか確認する
- 借り換え先に申込む
- 既存の契約を解約する
- 借り換え先と契約する
借り換えには様々な手数料がかかるため、多少既存の条件より良い程度では、借り換えで損をする可能性があります。そのため、まずは借り換えの恩恵があるかどうかを確認することが重要です。
その後、借り換え先に申込む、審査に通った場合は既存の契約を解約、借り換え先と契約するといった順番で手続きを進めていくことになります。
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おわりに
不動産投資を始める際は、自己資金だけでは不足するため、不動産投資ローンを契約するのが一般的です。ローンの返済期間は長く、返済中に金利の変動が生じた、キャッシュフローが悪化したといった理由で、借り換えを検討する方も少なくありません。
借り換えには、キャッシュフローの改善が期待できるほか、場合によっては既存の契約条件の見直しが期待できるといったメリットがある一方、様々な手数料がかかる、手続きの手間と時間がかかるといったデメリットがあります。
手数料については多少借入条件が良くなった程度では、手数料を考えると損をする可能性があるため、借り換えによる恩恵があるのかよく検討してから申し込みましょう。