更新日
家の固定資産税はいつまで払わなければならないのでしょうか?
ご質問内容
夫が亡くなり、子どもも独立したため、夫婦で過ごした持ち家で一人暮らしをしています。
最近、固定資産税を限られた年金で支払っていけるか不安になってきました。固定資産税はいつまで払わなければならないのでしょうか。また、払えなくなった場合にどうすればよいか教えてください。
年齢:70代
職業:無職
世帯年収:180万円
専門家の回答
ご主人がお亡くなりになり、お子様も独立されると、精神的にも経済的にも心細くなるでしょう。物価上昇などによる生活費の増加から、固定資産税の支払いに不安を感じていらっしゃるのではないかと思います。
まず、固定資産税の支払いですが、不動産を所有するかぎりは毎年払い続ける必要があります。固定資産税は、土地や家屋といった固定資産に対して課される地方税です。土地の固定資産税は地価の変動による増減がある一方で、建物は経年劣化で下落する傾向にあります。
固定資産税を滞納すると延滞金が発生し、督促状が届きます。それでも支払わない場合は財産を差し押さえられ、自宅を競売にかけられてしまうおそれもあるため、固定資産税は滞納せずきちんと支払い続ける必要があります。
固定資産税の支払いが難しくなった場合、早めにお住まいの自治体に相談しましょう。自治体に相談すると、状況に応じた救済の制度を提案してもらえる可能性があります。利用できる見込みのある制度には、以下のようなものがあります。
- 納税猶予制度:固定資産税の納税が困難で一定の要件を満たす場合、申請によって最長1年間納税が猶予される制度(猶予期間内に分割して納付)
- 減免制度:低所得者や災害・盗難などで損害を受けた人に一定期間、固定資産税が減額または免除される制度(条件は自治体によって異なる)
納税猶予制度ではやむを得ない事情がある場合、さらに1年間猶予を受けられる可能性があります。減免制度は自治体ごとに条例で定められており、条件や内容が異なります。まずはお住まいの自治体の制度がどうなっているかを役所で確認しましょう。
将来にわたり固定資産税の支払いが難しい場合、ご自宅の売却も選択肢の一つです。売却した後は納税の義務はありません。ただし、愛着のある自宅を手放す精神的なご負担や、売却後の住まいをどうするかといった問題があり、慎重な検討が必要です。
売却にまつわる問題を解決する方法として、「リースバック」の活用が考えられます。リースバックとは、所有している不動産をリースバック会社に売却し、その物件を賃借して住み続ける方法です。
「セゾンのリースバック」は、ご自宅をセゾンファンデックスが直接買い取り、ご自身は賃貸としてそのまま住み続けることができます。
また、住み慣れたご自宅に住み続けられるだけでなく、所有権を手放すために固定資産税の支払い義務がなくなります。マンションであれば管理費・修繕積立金の支払いもなくなります。
また、売買代金の受け取りによりまとまった資金を得られ、老後の生活費の不足分などに充てられます。しかし、売却後は家賃の支払いが発生するため、将来のライフプランを考慮する必要があります。
年金収入だけでの生活には不安を感じるかもしれませんが、上記のような行政の制度や不動産の活用方法を検討し、ご自身に合った解決策を見つけていきましょう。また、おひとりで抱え込まず、お子様とともに役所や専門家に相談することも大切です。